Sow The Seeds

介護の現場から リーダーのためのブログ

リーダーになるための練習『 1 . 2 . 3 』

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こんにちは、yuです。

介護施設である程度経験を重ねた介護士は、フロアの介護士を束ねる役、即ち「リーダー」という役職がつきます。

いち介護士からリーダーへの立場の変化。何をどのようにすれば良いのか戸惑う職員さんも多く、大体の人が苦戦を強いられます。

リーダーとなる人に教えたい事、学んでもらいたい事は色々とありますが、今回はそのうちの一つ、私がリーダー職員(あるいはリーダー候補)に課すリーダーになるための練習方法をご紹介します。

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「自立支援の取り組みに対するインセンティブ」に関する論争について

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先日投稿したこちらの記事について▼www.sow-the-seeds.com

色々誤解も生みそうなので少し補足をさせていただきたいと思います。

前回私が否定的な書き方をした、おむつ外しや自立歩行の促し等、いわゆるADLの維持向上に資する取り組みに対して報酬加算を行うという事について。

国がこれを行うに至ったのには「衰えることを許さない」以外にも理由があります。今回はその背景についても少し触れておきたいと思います。

 

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医療と介護の違いを国もあまり分かってないから迷走する【平成30年度 介護報酬改定】

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こんにちはyuです。

1月はブログお休みしておりまして今年初めての投稿になります。今年もよろしくお願いします!

さて、1月26日、第158回社会保障審議会より平成30年度の介護報酬改定の全容が明らかにされました。

www.mhlw.go.jp


介護報酬は全体で0.54%のプラス改定となり、介護事業者としては喜ばしい結果だったのではないでしょうか(デイサービスは大変になりますが)。

しかし、「自立支援」「重度化防止」に力を入れたその内容を見ると、相変わらず国は医療と介護の違いが分かっていないのだなぁと。

もっとも、我々介護事業者さえもそこのところが分かっていない人が多く、ちょっとでも介護職の社会的地位を向上させようと医療の真似事に躍起になってますしね。

今後の日本の介護のあり方、老人の生活のあり方は中々良くはなっていかないだろうなと不安を覚えます。

今回は平成30年度の改定内容に触れながら、医療と介護の違いについて考えていきたいと思います。

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人はなぜ生きていられるのか【安楽死の是非について】【死生観の授業10】

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12月24日に放送された「TVタックル(テレビ朝日系)」で、安楽死に関するテーマを取り扱っていました。

安楽死に関する本も出している、脚本家の橋田壽賀子氏をゲストに迎え、様々な意見が交わされていました。

安楽死で死なせて下さい (文春新書)

安楽死で死なせて下さい (文春新書)

 

 

番組の中で橋田氏が印象的なことを言っていました。

「歳をとってみないと、この気持ちはわからない」


実はこれと同じことを父に言われた事があります。


以前このブログでも書いたことがありますが、私は安楽死には賛成している立場です。

「老後」や「長寿社会・少子高齢社会」は、文明の発展が生み出したある種の歪み、しわ寄せです。皆んなこのしわ寄せに将来を不安に思い、高齢になると苦しむのです。

臓器移植、ペースメーカー、入れ歯、胃ろう、人工骨頭、抗生剤など、ありとあらゆる治療は「より快適に、より命長く、より苦痛なく」という人間の欲望を満たすために行われています。
歳を取ったら、寿命をどのように迎えるかについても人間らしく「より楽に」逝ける選択肢があっても良いのではないでしょうか。

ヒト本来の寿命は50〜60歳という生物学的視点【書籍紹介・安楽死・死生観の授業6】 - Sow The Seeds

 

安楽死について考える時、考えなくてはいけないのが「人はなぜ生きていられるのか(精神面)」という哲学的なことです…

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「勤続10年以上の介護福祉士、月8万円の処遇改善」をどう考えるか【新政策パッケージ】

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こんにちは、yuです。

ここの所バタバタしておりまして、更新が滞っていました。申し訳ございません。

さて、今更感もありますが12月8日に閣議決定された「新しい政策パッケージ」について。

リンク:経済対策等 : 経済財政政策 - 内閣府

この中では、介護人材の確保を目的に、勤続10年以上の介護福祉士を対象に月額8万円の処遇改善を行う方針が示されました。

これに対する世間の反応は様々ですね。

私の感想を一言で表すなら「賃上げは妥当。しかし『勤続10年以上〜』は余計なお世話」という感じです。

今回はこの事について語らせていただきます。

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上司と部下の溝が永遠に埋まらない理由を、分かりやすく説明する

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介護施設では(一般的な会社でも)、上司と部下の溝はつきものです。

特に現場を離れた上司現場業務に入るスタッフとでは、お互いの不満を陰で言い合っている事は珍しくないでしょう。

現場職員
「どうせ現場のことなんて知らないくせに、好き勝手言いやがって!」

上司
「俺が現場にいた頃はこのくらいやっていた、やる気が足らん!」


どちらも立場の違いを利用して文句ばかりを言うのは、あまり建設的とは言えません。

こうした事が起こってしまうのは、あるすれ違いが原因です。

今回は、人材育成の基本的な考え方を一つの図で簡潔に説明します。この考えを上司も部下も理解していれば、今よりは信頼関係を築けるようになるかもしれません。

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成長できる人が必ず持っている資質と、それを活かすための教育プログラムとは?

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こんにちはyuです。

今回は、接遇やサービスマナーに関する人材育成についてです。

どのような仕事でも、ある程度経験を重ねた人であれば必ず後輩や部下を持つようになります。

組織の目標を達成するために、より良いサービスを提供するために、部下を教育をしていくことになるわけですが、人材育成は私も含め多くの人が悩まされる永遠の課題なのではないでしょうか。

これまで多くの方と接してきて、上司の指導力に関わらず、成長できる人とできない人の決定的な差(資質)がなんなのかが見えてきましたので、今回はそのお話をさせて頂きます。

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