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介護の現場から リーダーのためのブログ

介護施設が『無理やり食事介助』をやめる方法【後編】

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こんにちは、無理やり食事介助が大嫌いなyuです。

介護施設が『無理やり食事介助』をやめる方法、前編では「なぜ無理やり食事介助が起こってしまうのか?」、その複合的な要因について解説しました。

後編では、実際にそれを起こさない施設になろうとした時に何をすれば良いのか、なるべく具体的に考えていきたいと思います。

それでは、よろしくお願いします!

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介護施設が『無理やり食事介助』をやめる方法【前編】

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スポーツの世界で暴力的な指導がなくならないように…

介護施設で虐待事件がなくならないように…

介護施設における『無理やり食事介助』もまた、起きてはならない事と解ってはいても中々なくならない現象の一つです。

もっとも、先の二例と比べた時に『無理やり食事介助』は起こってはならない事という問題意識も、実はそのような事が起こっているという事実認識も、まだまだ世間的には薄いですし共有されていないというのが現状です。

介護施設から『無理やり食事介助』をなくしたい…

その時、施設ではどのような取り組みを行えば良いのかを考えていきます。

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「組織図はちゃんと作りこみましょう」という話

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皆さんは、ご自身の施設の組織図を理解し、日頃からそれを使いこなせていますか?

案外、組織のトップでさえ組織図に関して無頓着で、その結果うまくいかなくなる組織が世の中には沢山あります。

組織の営みは身体と似ています。職員それぞれの役割の違いや指揮命令系統の流れなどをよくよく理解し、共有しておくことが大切です。

今回は介護施設を例に、考えていきたいと思います。

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仕事が早い人は、決定的に〇〇が早い

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こんにちは、yuです。

昔尊敬する先輩がいまして、その人はいつも穏やか〜にゆったりと仕事をしているように見えるのですが、いつも仕事が早かったのです。

誰もが所詮は人間です。動きの速さ自体には、そこまで差は無いはずなのに、いったい何が理由でこの差は生まれるのでしょうか?

介護の仕事は、事務仕事と違って物理的に様々なことを処理するので、よーく見ているとその原因が見えてきます。

今回は、観察していて気づいた点をまとめようと思います。

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介護における「マズローの欲求5段階説」、より実用的な解釈について

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アブラハム・マズロー氏による自己実現理論「欲求5段階説」については、ご存知の方も多いと思います。

人材育成や社会人のキャリア形成など、様々な場面で参考になる考え方として使用されています。

介護分野においては介護福祉士の試験でも出題されるように、お年寄りの心理や欲求を理解しケアにあたるための知識として、これを理解しておきましょうという事も言われます。

昔、ある職員さんから

「自分で訴えることが出来たり動けたりする方には、何をして差し上げれば良いか分かりやすいけど、寝たきり度が高く、意思表示も出来ないような方には何をすれば満足して頂けるのか分からなくて悩んでいる。」


という話を聞いたことがありました。

こうしたケアの方向性や力点の置き所に関する悩みついても、この『欲求5段階説』はとても参考になる考えを含んでいます。

今回は、この欲求5段階説の応用編として、一般論とは少し違った解釈から解説していきたいと思います。

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「介護主任が常に現場に入っている施設」は危険

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3月になりました。

多くの職場では平成30年度の人事異動や昇格などが発表され、新たな組織編成の準備に追われているところではないでしょうか。


ところで、介護施設によくある役職と言えば「介護主任(あるいは主任介護士)」

いつも思う事ですが、この役職の働き方って結構難しいです。

ある施設では、主任がフルに現場に入り、マネジメント業務は長時間の残業でなんとかしている…

ある施設では、主任が一切現場に入らず、現場を把握せず、でもトンチンカンな注意や施策を行なって介護士を振り回す…

人によって「介護主任の働き方はこうあるべきだ」っていう捉え方が様々なため、よっぽど上手くやらないとどこかしらに不満や軋轢が生まれます。

働き方にある程度裁量が与えられた役職だからこそ、上手にコントロールする必要があります。今回は、そんな介護主任の働き方について…

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『排泄予知ウェアラブル・DFree』は世界を変えられるか

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こんにちは、yuです。

大変お恥ずかしい話ですが、私はトイレが近いのが悩みの一つでして、将来介護される身になった時に、きっと介護士さんには迷惑かけるだろうなーと、今からそんな心配をしています。

そんな折に目に留まったこちらのニュース▼


以下、記事からの引用です。

「先進的な研究が果敢に進められているところ。今はまだ時期尚早ではないか」

委員の1人はそう述べた。「排泄介助を促す通知をどのタイミングで出せば真に現場を効率化できるのか。場合によっては介護負担が増えてしまう恐れもある。もう少しデータを積んでもらいたい」との注文がついた。

(中略)

「アラームがなった時に常に対応できるわけではない。施設ならいいが在宅ではまだ難しいのではないか」「直接利用者を支援するものではなく、在宅で確実に介護負担を軽減できるとも限らない。その辺りをもう少し追求して欲しい」。こうした指摘が相次いだ。

出典:排泄予知ウェアラブル、介護保険でのレンタルを認めず 厚労省が判断

 
排泄予知ウェアラブルといえば、ベンチャー企業トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社が手がける「DFree」

代表の方の過去のお漏らし体験や、数億円の資金調達なども話題となっており、メディアでも多方面から取り上げられています。

介護業界では先進技術の必要性は前々から言われていたのですが、中々パッとした製品が出てこない実用性の低さから定着しない、というのがこれまでの実情でした。

私的にはこの製品に関してはとても興味がありまして、「果たしてDFreeの実用度はいかほどなのか⁉︎」今回は所感をまとめておこうと思います。

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