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オススメ!効果的な勉強会には〇〇〇を使う【社内研修】

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仕事柄、様々な研修に参加することもあれば、自ら企画し講師を行うこともあります。

先日、久しぶりに社内の先輩が企画した勉強会がありまして、それに参加した時のこと。疲れが溜まっていたこともあり、正直言うとあまり乗り気ではなかったのですが、参加してみて目が覚めました。「やられた!」という思いでした。

今回は、その勉強会で使われたある手法について… 

 
[目次]

 

 

1 . 講義型勉強会の弱点

大抵の勉強会で行われるのは、講義型がほとんどでしょう。

しかし皆さんも感じているように、講義を聞くだけの勉強会は退屈ですし、すぐに内容を忘れてしまう(習得率が低い)のです。

これを少しでも改善するために、多くの講師は「グループワークの時間を設ける」「質問して回る」「一文を読んでもらう」などの工夫をしています。

今回ご紹介するのは、この工夫方法の一つです。



2 . 冒頭から〇〇〇を使う

題名にもある〇〇〇とは何なのか、実はもう答えは出ています。

そう、「〇〇〇=穴埋め」です。


勉強会開始早々、数枚のプリント用紙が配られます。そこには、自分たちが知っているはず(けっこう忘れちゃっている)の専門知識が書かれていて、所々虫食い状態になっています。そこで講師が一言…

講師
「今回は〜に関する基礎知識(←この言い方もやらしい)についての勉強です。まずは皆さんこのプリントの穴埋め問題を10分で行なって下さい。それではスタート!」


例えば、認知症ケアについてだとこのようなイメージ▼

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3 . なぜ〇〇〇が効果的なのか

① 専門知識を知らない=ヤバイという心理

全く新しい知識の習得を目的とした研修は、社内研修ではあまりありません。多くは専門知識の復習のために行われています。

本来、私たちはその専門知識を理解して、使いこなしてサービスを提供しているはずです。そうでなかったら専門家とは言えません。

しかし久しぶりにテキスト的なものを見ると唖然とします。すっかり忘れていることも多いのです。己の無知っぷりに「ヤバイ」と焦ります。

ただ単にテキストを読んでいるだけだと「そんな事分かってるよ」と思うような事でも、虫食いにした途端答えられなくなるのです。今まで「分かっている」と思っていたものは「分かっているつもり」だった事を突きつけられます。


② 「指されたらどうしよう」という緊張感

これは誰しも共感できるのではないでしょうか。穴埋め問題を解いている時間、考えている事といえば…

「わからない。指されたらどうしよう。汗」

これだけです。眠気、飛びます。



4 . 答え合わせでは、恥をかかせない

さて、問題に答える10分間が経過しました。いよいよ答え合わせです。

しかし、ここからは講師も優しいです。笑
皆んなに答えを聞いて、正解不正解を問うような事はしません。参加者が安心して講義の続きを受けられるよう配慮します。

そのため、ここからは講師による答え合わせをしながら、講義が進んでいきます。この時には既に、参加者全員が答えを知るために、改めて知識を吸収するために、真剣に話を聞いています。



5 . さいごに

伝えたい事を一方的に伝えるだけの、講師の自己満足になってしまう勉強会って多いです。私もやりがちでした。しかし勉強会は聞いてもらってなんぼ、参加者の身になってなんぼです。受ける相手の立場を考えて、どのようにしたら伝わるかを真剣に考える事が大切です。

ちょっとした工夫で、これ程にも参加者の心を掴めるものかと、まだまだ自分の未熟さを痛感する、良い経験になりました。


この手法、わざわざ大掛かりな勉強会でなくとも


  1. 定例会議の数日前にプリントを配布。
  2. 定例会議の中の5分間を拝借して、答え合わせの時間にする。 

 
これをするだけでも、費用対効果の高いミニ勉強会が出来そうですね。普段、勉強会の時間と参加者確保に難儀している方たちには、良い方法ではないでしょうか。