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二宮金次郎がスゴ過ぎるから、今改めて伝えたい

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少し前ですが、「GRIT(やり抜く力)」という言葉が注目されました。

心理学者のアンジェラ・ダックワースは、誰もが気になる成功を収めるための最重要ファクターは何なのか?という疑問に対して、自身の研究の結果「才能やIQではなく、GRIT(やり抜く力)である。」とその書籍の中で発表しています。この本はアメリカはもとより日本でも大きな注目を集め、世界的なベストセラーとなりました。

Facebookのマーク・ザッカーバーグ、オバマ前大統領、グーグル等の著名人もこの「GRIT(やり抜く力)」の重要性を明言しています。

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

 


さて、この「GRIT(やり抜く力)」と聞いて、この日本にも素晴らしいGRITを持った人物がいた事をお伝えしたい。そう、二宮金次郎です。

 

1 . 二宮金次郎ってどんな人?

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学校のシンボル、彼です。一生懸命勉強していたのに、「歩きスマホを助長するから」と言われ、最近撤去されがちな不遇の人… 

概要

名前:二宮尊徳(通称:金治郎もしくは金次郎)
時代:江戸時代、1787-1856
出身:相模国 足柄上群 栢山村(現在の神奈川県 小田原市 栢山)
身分:農民→武士(36歳の時)
藩主:相模小田原藩、大久保忠真

 

キャリア

二宮金次郎の仕事を簡単に説明すると…
農業の専門家として衰退した村々に赴き、廃村再興を担うスペシャリストであったと言えます(藩主の命で行っていたので、公共事業です)。


今で言うなら、

  • 借金まみれの地方自治体に赴く、地方創生請負人
  • 破産企業の再生を請け負う、凄腕コンサルタント

そんなイメージでしょうか。その実績は確かなものだったようで、ある村で10年の仕事が終わると、最も貧しいと言われたその村は、全国屈指の生産力を持った豊かな村になったと言われています。その実績を聞きつけた全国の諸大名が助言を得ようと次々と遣いを出したほどです。

 

 

2 . 二宮金次郎のGRIT

そんな彼のGRIT、それは青年期に遡ります。

① 灯りを点す油がない。では菜種を育てます

金次郎は16歳の時、親を亡くし、叔父のもとで世話になることになりました。そこで日中は叔父の畑仕事を手伝っていました。

学問を学びたい金次郎は孔子の『大学』*2を入手します。仕事も終わった深夜に熱心に勉強をしていると「貴重な灯油を使う(灯りを点すため)とは何事か!」と叔父に見つかって怒られてしまいました。

普通の人ならここで勉強を諦めますが、ここはGRIT、金次郎は違います。川岸の空き地にアブラナの種をまき、丹精込めて育て上げます。1年かけて、金次郎は自分の菜種油で灯りを点して勉強ができるようにしました。

 

② 例の「歩き読書」

さて、自分の油を手にした金次郎。これで堂々と勉強ができるかと思いきや、そうではありませんでした。なんと叔父は「お前はうちに世話になっているのだから、お前の時間は俺のものだ!」と、深夜に勉強する事さえ許してくれなかったのです。

昼は田畑の重労働。夜はわらじ織りなどの内職。

それでも尚諦めないのがGRIT、金次郎。これ以降、金次郎の勉強時間は、干し草や薪を山に取りに行く往復の道中で行われるようになりました。

この時の姿が、今も銅像などで残され語り継がれているものです。

 

③ 挑戦と独立

以前のアブラナ栽培の経験が、技術的にも精神的にも大きな糧となり、金次郎は更なる挑戦をします。

近所の沼地と捨てられた苗を利用して、以前よりも大規模に田畑開拓に乗り出します。結果、米2俵もの収穫と、それによって資金を得ることに成功します。

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数年後、金次郎は叔父の元から独立。自身で山の斜面、沼地、川岸など不毛の地と言えるような所を開拓し、独立して生活ができるように(むしろかなりの資産を持つ程に)なりました。

その後、村でも模範的な倹約家、勤勉家として仰がれる存在になった金次郎。この評判が小田原藩主、大久保忠真の耳に入り、いよいよヘッドハントされ公共事業に腕をふるう事となっていくのでした。

 

 

3 . 終わりに

二宮金次郎のGRITいかがだったでしょうか?
この物語は「代表的日本人(岩波文庫)/ 内村鑑三著」*3により詳しく書かれています。

代表的日本人 (岩波文庫)

代表的日本人 (岩波文庫)

 

 話題の自己啓発本も決して悪くはないですが、こうして歴史に学ぶというのは何とも面白いものですね。また、それが日本人ともなれば、ちょっと誇らしい気持ちにもなったりして…笑