Sow The Seeds

介護の現場から リーダーのためのブログ

ユニットリーダー研修の功罪

f:id:sts-of:20191020191923j:plain

ユニットリーダー研修…というものがあります。

これは、一般社団法人ユニットケア推進センターが行っているもので、ユニット型特養の職員(ユニットリーダー)を対象に、ユニットケアとは何か、それを実現するためにはどうしたら良いのかなどを学ぶものです。
参考:https://www.unit-care.or.jp/about/business.html

ちなみにこの研修は、ユニット型特養であれば施設毎に、この研修を修了した者を2名以上配置することが運営基準によって義務づけられています(努力義務、減算等罰則はなし)。
参考:https://www.wam.go.jp/wamappl/kaigoServiceQA.nsf/vQA/F59D44EEB18EB9EA49257EC2001BC121

私自身もかつてこの研修を受けた一人です。この研修に大いに刺激をもらったり、奮闘したり、惑わされたりもしてきました。

今回は、ユニットリーダー研修にまつわる功罪について、今まで『罪』の部分ばかりブログに書いてきたので、今回は主に『功』の部分について語っていきたいと思います。

また、そこから派生して、介護の上手い人と下手な人の違いなどについても語っていきます。

続きを読む

【事例紹介】煽る介護のリスク、奪う介護のリスク

f:id:sts-of:20191005010723j:plain


ツイッターより▼

先日このような事がありました。

悲しい笑い話なのですが、実はこれについては、腕時計購入に至るまでの経緯にちょっとした個人的思い入れがありまして。

「高齢者介護」「認知症ケア」特に施設生活におけるそれらを考えた時に、大事にしたい視点があるように思いますので、今回はそのお話しをさせていただけたらと…

続きを読む

他職種に真似できない、介護職に求められる『洞察力』の正体

f:id:sts-of:20190720014744j:plain


第二次世界大戦当時、アメリカで活躍した数学者エイブラハム・ウォールド*1の有名な逸話があります。

当時、彼は軍からの依頼である調査をしていました。

その頃は、爆撃機のパイロットが生き残れる確率は5割ほどと言われ大変リスクも高かった時代。

軍は、敵の砲撃から機体を守るためには装甲の強化が必要だと考えます。しかし装甲全てを強化してしまっては機体が重くなってしまうため、そう単純にもいきません。

ウォールドは、機体のどこを優先的に強化することが、機体の性能を失うことなく安全性を強化できるのかという調査を行なっていました。

続きを読む

【介護施設】清拭タオルの管理方法に関する調査結果

f:id:sts-of:20190714020451j:plain

こんにちは、yuです。

皆さんがお勤めの介護施設では、排泄援助の時に使用する清拭タオルはどのようなタイプでしょうか?

私自身この辺の事情には詳しくなくて、調べてみると以下の3タイプが多いようです。

  • ① 不織布、使い捨て(ディスポーザブル)タイプ
  • ② 布タオル、自施設で消毒・洗濯
  • ③ 布タオル、業者に消毒・洗濯を委託

今回は、それぞれのタイプのメリット・デメリット、施設の傾向などを調べてみましたので、この場をお借りしてシェアさせて頂きたいと思います。

続きを読む

新人職員の成長度合いが垣間見える3ステップ

f:id:sts-of:20190628011629j:plain

こんにちは、yuです。

新年度も早いもので丸3ヶ月が経とうとしていますね。

4月から働き始めた新人職員も徐々に仕事を覚え、慣れてきた頃でしょうか。

私は現在、特別養護老人ホームで主任介護士をしています。働き方としては5割が現場の介護業務、残りの5割が事務作業や対外的な事などの管理業務になります。

他の介護士さんほどには新人職員の具体的な動きというのは見えないのですが、それでも注意深く観察していると、「あぁ今この段階なんだな、次の目標はこれかな」という大まかな成長度合いは見えてくるもので…

その『段階』というのを新人職員さん、トレーナーさん、その他職員で共有しながら育成を進めていくと気持ちいいですよ。というお話です。

続きを読む

介護施設における虐待問題を考察する【クローズアップ現代プラス】

f:id:sts-of:20190608130933j:plain

 

6月4日(火)NHKのクローズアップ現代プラスで『介護施設“虐待死”なぜ?』と題した放送がありました。

www.nhk.or.jp


5月末に報道された介護付き有料老人ホームの入居者死亡事件を受けて、介護施設における虐待問題について取り上げたものです。

介護付き有料老人ホーム「サニーライフ北品川」で4月、入所者の男性が暴行を受けて搬送先の病院で死亡する事件があり、警視庁捜査1課は22日、殺人容疑で、元職員の根本智紀容疑者(28)=東京都新宿区北新宿=を逮捕した。調べに対して、「暴行を加えたことはない」と容疑を否認している。

引用元:介護施設で入所者の男性死亡 殺人容疑で元職員を逮捕 警視庁 - 産経ニュース


容疑者は容疑を否認しており、事件の全容がはっきりとはしていない中で軽率なことは言えませんが、今回お亡くなりになられた方が少なくとも穏やかな老い、穏やかな死とは言えない状況だったことは確かでしょう、ご冥福をお祈り申し上げます。同業者として、重く受け止めたいと思います。

クローズアップ現代プラスでは、この事件についての取材と有識者による解説がされていました。

同業者の中でも放送内容について様々な感想の声が上がっていますが、私としましては「尺が足りない、ゆえに説明しきれてない」というのが感想です。

今回は私なりに番組の続きと言いますか、補足と言いますか、そのようなつもりで高齢者施設の虐待はなぜ起こるのか、どうしたら減らせるのかということを考えていきたいと思います。

続きを読む

【後編】「してあげる場」から「共に営む場」を目指して【特養】

f:id:sts-of:20190517235503j:plain

前回の記事では、自立度高めのご利用者Aさんがキッカケで、より幅広いニーズに応えられる施設になるためにはどうしたら良いか考えている。そもそも利用者にとっての家である老人ホームは、生活を営む上での「めんどくさい事」をことごとく利用者から奪い、もてなしてきた、この「めんどくさい生活」に利用者を巻き込むことで、Aさんに合ったライフスタイルの創出ができるのかもしれない、ということをお話しさせて頂きました。

www.sow-the-seeds.com

今回はその続き、うちの施設で実際にできそうな具体案を書いていきます。

続きを読む