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介護の現場から リーダーのためのブログ

「当たり前の生活」という言葉が苦手です【介護のはなし】

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こんにちは、yuです。

介護の世界ではよく「当たり前の生活」という言葉が使われます。

「当たり前の生活を取り戻す」「当たり前の生活をさせてあげたい」などなど。

どういう時にこの言葉を使うのかというと、例えば私であれば

  • 朝起きたらまずトイレに行って用を足したい、シャワーを浴びたい
  • もよおしてきたら歩いてトイレに行く
  • 毎日風呂に入りたい
  • 風呂やトイレの時は誰にも見られたくない
  • 一日一回は外の空気を吸いたい
  • たまにガッツリ焼肉が食べたい
  • 基本一人でいる時間が好き
  • 天気が良いと外に出たくなる
  • たまに大切な人と旅行に行きたい

 

当たり前の生活と言われると、こんな他愛もない事が思い浮かびます。

しかし、年老いて介護が必要な状況になり老人ホームに入ったりすると、このような当たり前だと思っていた事が叶わなくなります。

パッドに尿を出すのが普通になる、他人に下の世話をされる、風呂には週2回しか入れない、咀嚼嚥下の力が弱り細かく刻んだ不味そうな食事を出される、外出する機会がなくなる…

このようなお年寄りの状況を理解し、少しでも緩和し、尊厳ある生活ができるように支えよう!ということを端的に伝えるために「当たり前の生活」という言葉を使います。

言ってることは正しいです。理解できます。

ですが、ひねくれ者の私はこの言葉がどうしても苦手です。なぜかと言うと…

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75歳以上のすべての人に、安楽死できる権利を認めてはどうか

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104歳のオーストラリア人科学者が、先日安楽死を遂げたというニュースがありました。※上の写真は関係ありません。

 【シドニー共同】安楽死を希望していた104歳のオーストラリア人科学者が11日までに、渡航先のスイスで致死量の薬物を注射し死亡した。最後の食事に好物のフィッシュ&チップスとチーズケーキを取り、ベートーベンの「歓喜の歌」が流れる中、家族に見守られながら最期を迎えたという。AP通信などが伝えた。

 オーストラリア西部パースにあるエディス・コワン大の研究者デービッド・グドール氏は、重大な病気を患っていたわけではなかったが、近年、運動能力や視力の低下から生活の質が下がり、人生を楽しめなくなったと感じ、自死を望むようになったという。
豪の104歳科学者が安楽死 「歓喜の歌」聴き薬物注射 - 共同通信

このブログでも、これまで安楽死は必要ではないかという主張を繰り返し述べてきましたが、今回のニュースを受けて、改めて考えてみたいと思います。

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偉くなると、現場のことなんて忘れる

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前回の記事、「バイタリティに溢れたリーダーが組織をダメにする理由」の補足を少しさせて頂きます。

この記事は「バイタリティのある人はリーダーに向いていない」という趣旨で書いたわけではありません。

バイタリティがあるがゆえのリスクに注意しましょう」という趣旨です。

では、このリスクを回避するためにはどうすれば良いのか…

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バイタリティに溢れたリーダーが組織をダメにする理由

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こんにちは、yuです。皆さんは理想のリーダー像といったものを考えた時に、どのような人を思い浮かべますか?

例えば、田中角栄、スティーブ・ジョブズ、孫正義など、歴史に名を残す著明なリーダーたち…

いずれもバイタリティ溢れる、間違いなく優れたリーダーたちです。

バイタリティー 【vitality】
活力生活力生命力。 「 -に富んだ人間

一方私はというと、まぁダメ人間です。

体力がなく長時間労働はしたくない。腰痛持ち(ヘルニアで手術歴あり)で無理すると痛みがぶり返す。大体いつも眠い。つい楽な方へ流されそうになる。子供の頃、宿題はギリギリまでやらなかった。記憶力が悪い等々。

そんな弱点だらけな私ですが、リーダー的立場を任せられるようになってからは意外とその弱点こそがメリットになると思える事も多かったです。

というのも世の中を観察していますと、むしろバイタリティがある方がかえって弊害になっている場合もしばしばあるように見受けられるのです。 

今回は、怠け者リーダー(私)のマネジメント論をお話しします。

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役職者の異動は、子持ちの人との結婚に似ている

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私ごとなりますが…私には母が二人います。

小学校低学年のころ両親が離婚し、私は父に引き取られました。それから少しの間父と二人で生活、その後父は再婚し新たな母を迎えたという経緯です。

私の母親になれるのか、私が母を認めてくれるのか

結婚した当初、新しい母はきっとそのような不安や心細さを抱えていたと思います。

私は子供ながらに気を使いまして、自分の中で誓いを立てました。

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【再掲】長時間夜勤施設が90%超、16時間夜勤が減らない本当の理由 

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16日の日経新聞に掲載されたこちらの記事▼

 介護施設の約7割が、16時間以上勤務する2交代制の夜勤シフトを取り入れていることが16日、日本医療労働組合連合会(医労連)の調査で分かった。人手不足が深刻化するのに伴って、2交代制は増加する傾向にある。現場からは是正を求める声が高まっている。

(中略)

 全国の特別養護老人ホームや短期入所施設などの介護施設約700カ所を対象に調査票を送り、147施設が回答した。そのうち107施設(73%)が、1回の夜勤で16時間以上働く2交代制のシフトを取っていた。

(以下省略)

www.nikkei.com


実際の現場を知らない人がこの記事を見ると、けっこうな誤解を生みそうなので念押ししておきますが、「16時間夜勤を8時間夜勤にすれば楽になる」という解釈は間違いです。

これは多くの人に伝えておきたい。

8時間夜勤と16時間夜勤の違いについては以前当ブログでも解説しましたが、改めてご説明します。

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