Sow The Seeds

介護の現場から リーダーのためのブログ

新人職員の成長度合いが垣間見える3ステップ

f:id:sts-of:20190628011629j:plain

こんにちは、yuです。

新年度も早いもので丸3ヶ月が経とうとしていますね。

4月から働き始めた新人職員も徐々に仕事を覚え、慣れてきた頃でしょうか。

私は現在、特別養護老人ホームで主任介護士をしています。働き方としては5割が現場の介護業務、残りの5割が事務作業や対外的な事などの管理業務になります。

他の介護士さんほどには新人職員の具体的な動きというのは見えないのですが、それでも注意深く観察していると、「あぁ今この段階なんだな、次の目標はこれかな」という大まかな成長度合いは見えてくるもので…

その『段階』というのを新人職員さん、トレーナーさん、その他職員で共有しながら育成を進めていくと気持ちいいですよ。というお話です。

 

[目次]

 

 

1段階

最初の段階では、新人さんはまだ業務全体や利用者の状態を把握することができません。

ある程度ルーティンワークを覚えても、それで満足してしまっていることが多い。

この段階では、新人さんの歩くスピードや動作はゆったりとして見えます。



2段階

次の段階になると、新人さんはより広い視点が持てるようになり、やらなければいけない事が抜けなく分かるようになってきます。

この段階になると、最初の頃と比べて歩くスピードは早くなり、動きも俊敏、悪く言うと慌ただしく見えることもあります。



3段階

3段階目になると、全体を把握しつつも、ペース配分や優先順位がつけられるようになり、タスク処理はこなしつつも、より丁寧に業務が行えるようになってきます。

この段階になると、再び動作にもゆとりができ、前までの慌ただしさは無くなります。

ここまでくれば、ひとまず一段落といったところでしょうか。



成長には過程がある

芋虫を見て「なんで蝶じゃないだ」と嘆く人はいないでしょう。蛹を見て「なんで動かなくなってしまったんだ」と嘆く人もいないでしょう。

新人職員の成長も同様で、はじめから何でも出来る人はいません。

ゆっくりしているからデキナイ職員?慌ただしいからデキナイ職員?

その瞬間だけを見て決めつけてしまうのは早計です。

もしかしたらそれは結末ではなく、今後の成長のために必要な過程の最中なのかもしれないということです。

Aができる、Bができない、Cが得意、Dが苦手・・・そのような細かな技術的確認や指導も大切ではありますが、より大きな枠で成長度合いを掴んでおくことも重要です。

この過程を参考に、今自分がどこにいるのか、次はどこに向かうべきなのか新人さん本人、トレーナー、その他職員が大まかにでも共有ができていると、育成はよりスムーズに、気持ちよく進むのではないでしょうか。



さいごに

つい先日、新人さんとこんな会話をしたので紹介させていただきます。


「頑張ってますね。最近の様子を見ていると、もうすぐ3段階目に差し掛かろうかというところに見えるけど、どうかな?」

新人さん
「ありがとうございます、まだまだ慌ただしくなっちゃって。でも最近今までよりは見えるようになってきて、自分の慌ただしい介護が利用者さんにとっても危険なことだったんだなって怖くなって、反省しているところなんです。」


「それは良い気づきですね。順調に成長しているから大丈夫、引き続きよろしくお願いします。」


この介護士さんが気持ちよく、持てる力を存分に発揮できる日を願って…

※今回ご紹介した成長過程3段階は、私の経験と感覚に基づくものであり、全員に対して当てはまる法則ではありませんので、参考程度に留めていただければ幸いです。