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介護の現場から リーダーのためのブログ

「準備が9割」を実感した話【父の言葉】

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私事で恐縮ですが、父の話を少し。

父は、30歳の時に会社を起こし、零細企業ながら旅行業を営んでおりました。その当時は日中国交正常化から10年足らずという頃、まだ日本人にとって一般的とは言い難かった中国を主戦場にしていました。

失敗も成功も、全て自身の責任でやってきたからこその人生の教訓を、息子の私には色々と聞かせてくれました。

そんな父の言葉、幼少の頃は頭では分かっているつもりでしたが、社会に出てからは更に身にしみると言いますか、その教育があって良かったと思う場面が増えました。ちょっと私自身のメモとして、この場をお借りして書き綴っておこうかと。


[目次]

 

 

父の言葉


「旅行というと、フライトして現地に到着してからが本番のような気がするだろ?それは間違いで、出発前の準備(様々な計画、手配、段取りなど)に9割のエネルギーを注ぐんだ。出発後の仕事というのは残りの1割のエネルギーで、ある程度は勝手に流れるんだよ。準備が成否を分けるんだ。」



会議で実感した話

先日、ある会議がありました。

年度初回の会議ということもあり、どのようなスタートを切るのかは未知数です。実はこの会議、前年度はあまりにグダグダな会議でして、成果らしい成果もない、いわゆる惰性で行われていたものでした。

「今年度は、この会議を意味のあるものにしたい。…私がやるしかない!」
なぜか会議数日前にそう思い立ち、特に担当という訳でもなかったのですが、勝手ながら会議の準備に取りかかりました。

会議の準備といってもそんな大層なものではありません。レジメを作って事前に配布しただけです。


  • この会議の目的は何なのか
  • 年間の協議すべき事柄、成果物の確認
  • 年間スケジュールの確認、協議
  • 会議の運営手順(レジメ、議事録の作成について。司会進行について等)の明確化


このような内容だったと思います。また、事前に会議の責任者である管理職の方に、レジメを見ていただきながら「このように進めたいのですが〜…」と、当日の進行の打ち合わせを行いました。

結果その会議では、会議の時間をフル活用し議論が交わされ、決めるべき事は決め、今後やるべき事も明確になりました。

会議を終えて、「事前の準備を怠っていたらどうなってたのか」と、考えるとゾッとしました。



マネジメントで実感した話

私は、ちょっとした業務時間の合間を縫って、「今すぐ必要ではないけれど、いつか必要になるかもしれない事」を準備し、ストックしておくクセがあります。

例えばこのような感じ ▼


  • 人員配置について、人が増えた時、減った時のシミュレーション
  • 職員研修のネタ、資料、パワポ
  • 業務の流れに関する改善案と、それに関連する手順書等書式 など…


すると、思いもしないタイミングで、これらが必要に迫られる場面が訪れたりします。

必要に迫られてから「さぁ考えよう」では遅いのです。必要に迫られる → 即リアクションできる、これによって掴んだチャンスや、乗り越えたピンチが沢山ありました(もちろん、準備不足による失敗も沢山あった事は言うまでもありませんが)

よく言いますよね「チャンスは平等に訪れる。違うのはそれを掴み取る準備が出来ているか、いないかの差だ。」って。



補足

「準備が9割」は間違いない真理だと思いますが、「準備が出来ていないから、実行も出来ない」という事には注意したいですね。

経営に関する様々な書籍でも言及されていますが「走りながら修正する」*1というのも、また一つの真理かなと思います。

失敗するのは「準備が出来てないけど走り出す。走りながら修正もしない」というパターン。走りながら修正って、けっこうなエネルギーとフットワークの軽さを必要とされるので、意識してないとなかなか出来ないんですよね。


何はともあれ、様々な人生訓を叩き込んでくれた父には感謝しかない。という話でした。

*1:P166〜参考▼

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