以前書いたこちらの記事▼
リーダー的立場の人に必要な「公平性」や「規律」について色々語った記事です。www.sow-the-seeds.com
役職が上がると、自分でも知らず知らずのうちに権力や既得権を持つようになります。
この権力を無自覚に誤った使い方をしないようにしたいですね、というのが今回のお話です。
[目次]
1 . 勤務表の作成
勤務表の作成を通じて、権力で操れるものを羅列してみます。
- 仲の良い職員と一緒になるようにする
- その仲の良い職員と勤務後飲みに行けるようにする
- 嫌いな職員の勤務をキツイものにする
- 自分は沢山有給を消化するけど、部下には消化させない
- 人には超勤が不可避な勤務にして、自分は時間内で済むようにする
- 自分のいる日には職員を厚く配置する …etc
2 . 人の毎日を左右する
たかが勤務表と思われるかもしれませんが、人の毎日を左右する重要な作業です。
公平性を欠いた自分に甘い仕事をすると、すぐにバレますし、当然ながら信頼を得られません。
必要以上に自己犠牲をする必要はありませんが、自分も皆の一部として客観視して公平に負担を請け負うようにしなければなりません。
3 . 介護士の勤務表を作る際のマイルール
なるべく公平に、かつ働きやすい環境であるように、私の場合以下のようなマイルールを決めて作ります。また、皆にも協力してもらっている部分があります。
- 希望公休は一人2日まで申請可
- 希望休は1日あたり重なって良いのはワンフロア2人まで(2フロア3人まで)。重なりすぎた場合は当事者間で調整
- 2連休以上の連休を、最低でも2回は入れる
- 遅→早のような遡り勤務はしない(バイオリズム的に良くない)
- 体力仕事なので、連勤はなるべく4日以内で(4連勤の例:早、遅、夜勤入り、夜勤明け)
- 有給の消化が少ない人には声をかけ消化を促す
- 早、日勤、遅、夜勤の数は皆だいたい同じくらいの数に
- 夜勤(16時間)の回数は上限5回まで(これは勤務表作成上というよりは人員配置の問題ですが)
- 男女比、新人ベテラン比に考慮する
- 夜勤の前日は日勤にする(利用者の状況を把握する上で、という意味でこうしているが、夜勤入りでの申し送りや日勤者と重なる時間があるため、上記の諸条件と比べると優先度は低い)
公平性を担保するためのこれらのマイルール、皆んなの希望休、委員会や行事などによる希望出勤、毎日のルーティンワークに必要な配置…毎回ムリだーと頭を抱えていますが、まぁ何とかなっています。
4 . さいごに
介護施設では現場のリーダーが勤務表を作ることが多いです。
そのため私は「この人は権力を悪用しない人かどうか」という点において注意を払いますし、作成された勤務表を見て、著しく公平性が損なわれているようでしたら注意します。
繰り返しになりますが、立場が上がるほどに得てしまう権力。これを自覚して悪用しないようにすることがリーダーには求められます。
余談ですが、昇格や信賞必罰など、場面によっては権力を使わない方がダメということもあります。
正しく使う。正しく使わない。自分の握っている権力が何なのか考えることが大切です。