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介護の現場から リーダーのためのブログ

【Google流】優れたマネジャーに必要な8つの要素

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優れたリーダーやマネジャーを発見し育成する事…

これはどの組織においても重要なテーマの一つであると言えます。

しかし業種による専門的な「技術」と違い、リーダーやマネジャーというのは「役割」であり、その人の人間性に依存するところが大きいです。

そのため、リーダーの選定・育成においてこれといった決定的な要因が社内で共有されず、「上司に好かれたアイツ」が出世し、稚拙なマネジメントやリーダーシップで現場を困らせる事も少なくありません。


世界的テック企業であるGoogleは、なんでも数値化したりデータを集めたり、研究することが大好きです。

そのGoogleにおいても「優れたマネジャーとはなんぞや?」というテーマは研究され、その結果は書籍を通じて公表されています(その結果は意外にも私たちに身近な内容となっています)。

今回は、Google流「優れたリーダーに必要な8つの属性」をご紹介します。

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介護施設の人事異動について考える

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人事異動。

どこの法人でも大なり小なり行っている事と思いますが、施設によって異動を行う目的意識、頻度、留意点などにずいぶんと差があるようで、組織マネジメントの観点から考えてみると中々面白いテーマです。

上手に考え抜かれた人事異動は立派な戦略・戦術になり得ますが、迂闊な異動は組織を混乱させたり職員を失望させたりとピンチを招く事もあります。

せっかくやるなら上手にやりたい。今回は人事異動にまつわるお話です。

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介護士よ、利用者の死を恐れる必要は全くない

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介護施設で仕事をしていると、「老い」や「死」に対する考え方も職員によってずいぶん違うのだということを実感します。

本来それらの専門職でもあるはずの介護士ですが、実際にはそこまで死生観に踏み込んだ教育はなされていないですし、なんなら施設長クラスの人であっても、あまり真剣に考えたことがないという人も大勢います。

介護の仕事をしていて時々見聞きする、介護士の「利用者の死への恐怖」。

全く怖がる必要はないですし、むしろ怖がっているうちは介護士としては半人前ですよということを、今回はお話しさせて頂きます(煽るような言い方ですみません)。

特に役職に就かれているような方は、介護施設の組織づくりという点から、よく読んでおいて下さい。

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「科学的介護」の推進は、たぶん大失敗する

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政府が推進している科学的介護。

  • どのような状態に対してどのような支援をすれば自立につながるか明らかにし、自立支援等の効果が科学的に裏付けられた介護を実現するため、必要なデータを収集・分析するためのデータベースを構築する

  • ケアの分類法等のデータ収集様式を作成し、データベースの構築を開始し、2019 年度に試行運用を行い、2020 年度の本格運用開始を目指す


皆さんはこの方針をどのように考えますか?うまくいくと思いますか?それとも的外れな施策だと思いますか?

私は、高確率で盛大に失敗するだろうと思っています。今回はその理由について語らせて頂きます。

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「当たり前の生活」という言葉が苦手です【介護のはなし】

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こんにちは、yuです。

介護の世界ではよく「当たり前の生活」という言葉が使われます。

「当たり前の生活を取り戻す」「当たり前の生活をさせてあげたい」などなど。

どういう時にこの言葉を使うのかというと、例えば私であれば

  • 朝起きたらまずトイレに行って用を足したい、シャワーを浴びたい
  • もよおしてきたら歩いてトイレに行く
  • 毎日風呂に入りたい
  • 風呂やトイレの時は誰にも見られたくない
  • 一日一回は外の空気を吸いたい
  • たまにガッツリ焼肉が食べたい
  • 基本一人でいる時間が好き
  • 天気が良いと外に出たくなる
  • たまに大切な人と旅行に行きたい

 

当たり前の生活と言われると、こんな他愛もない事が思い浮かびます。

しかし、年老いて介護が必要な状況になり老人ホームに入ったりすると、このような当たり前だと思っていた事が叶わなくなります。

パッドに尿を出すのが普通になる、他人に下の世話をされる、風呂には週2回しか入れない、咀嚼嚥下の力が弱り細かく刻んだ不味そうな食事を出される、外出する機会がなくなる…

このようなお年寄りの状況を理解し、少しでも緩和し、尊厳ある生活ができるように支えよう!ということを端的に伝えるために「当たり前の生活」という言葉を使います。

言ってることは正しいです。理解できます。

ですが、ひねくれ者の私はこの言葉がどうしても苦手です。なぜかと言うと…

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75歳以上のすべての人に、安楽死できる権利を認めてはどうか

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104歳のオーストラリア人科学者が、先日安楽死を遂げたというニュースがありました。※上の写真は関係ありません。

 【シドニー共同】安楽死を希望していた104歳のオーストラリア人科学者が11日までに、渡航先のスイスで致死量の薬物を注射し死亡した。最後の食事に好物のフィッシュ&チップスとチーズケーキを取り、ベートーベンの「歓喜の歌」が流れる中、家族に見守られながら最期を迎えたという。AP通信などが伝えた。

 オーストラリア西部パースにあるエディス・コワン大の研究者デービッド・グドール氏は、重大な病気を患っていたわけではなかったが、近年、運動能力や視力の低下から生活の質が下がり、人生を楽しめなくなったと感じ、自死を望むようになったという。
豪の104歳科学者が安楽死 「歓喜の歌」聴き薬物注射 - 共同通信

このブログでも、これまで安楽死は必要ではないかという主張を繰り返し述べてきましたが、今回のニュースを受けて、改めて考えてみたいと思います。

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